panda's tech note

Advent Calendar 2020: ソフトウェア無線

注意LimeSDR などのソフトウェア無線は技術基準適合証明(通称,技適)を受けていないため,これらの機器を日本国内で無線機として利用することは電波法により禁じられています。無線機として使用するためには,実験試験局免許を取得するか電波暗室・シールドボックスなどの設備を使用する必要があります。または,アンテナの代わりにケーブルとアッテネータを用い有線接続をし電波を発しないようにすることで,無線通信ではなく有線通信とはなりますが実験することができます(この場合も電波が漏れないように注意してください)。このページを参照される方は,実験される国や地域の法令などを遵守するようにご注意ください。また,実験等はご自身の責任でお願いします。

Day 24: まとめと感想

SoapySDRとLimeSDRを使ってソフトウェア無線によるオリジナル無線通信プロトコルを実装しました。変調方式はBPSKしか試せなかったですが,QPSKやQAMも実装するのはそれほど難しくないと思います。本当はOFDMやMIMOまで実験したかったのですが,全然時間が足りませんでした。

個人的に今回のアドベントカレンダーで難しかった点としては,SoapySDR を Python から実行する場合に,Python のループでサンプルを処理しようとすると,Python の実効速度(マシンが遅いせいもありますが)の制約でサンプルの取りこぼしたりしたため,慣れない NumPy でアドホックに対応せざるを得なかった点です。OFDM のようにサンプル列に対する信号処理をするときは Python の方が楽かもしれませんが,今後は一度C言語など低レベル言語から使ってみようかと思っています。

予定通り進まなかったですが,ソフトウェア無線が少しだけ理解出来たので,今後も勉強を続けていこうかと思います。個人の勉強文章にお付き合いいただきありがとうございました。